薪を使って、スプーンを作ってみませんか?
僕はもともと、物作りが好きだったので、薪を使ってスプーン等を製作しています。
いつも薪ストーブの前で作業しているのですが、薪ストーブの炎を見ながら作ると、とても心地が良いですよ。
ぜひチャレンジしてみてください。
初心者から熟練者までおすすめなグリーンウッドワークガイドです。
最初の一冊にとてもおすすめです。
使用する道具と材料
道具について
- 斧・・・粗削り用
- ストレートナイフ・・・外観の仕上げ削り用
- フックナイフ・・・匙面の削り用
- ノコギリ・・・木を必要な長さに切ったり、切り込みを入れる
- 鉛筆・・・下書き用
- 定規・・・下書き用
- コンパス・・・匙面の下書きにあると便利
- 紙やすり・・・スプーンを柔らかい印象にしたい場合は使用
ちなみに、おすすめの道具については、こちらの投稿をご覧ください。
材料について
グリーンウッドワークでは、伐採して間もない生木を使用しますが、今回は乾燥した桜の木を使用します。
伐採したての生木は香りが良く、水々しく、削り易いのですが、徐々に乾燥していくので、ねじれやひび割れが起きる可能性があります。
生木に比べて、乾燥した木材は予めひび割れている箇所を取り除けば、その後ひび割れたりすることは少ないです。
ただし、乾燥しているので硬くて削るのは大変です。初めてスプーンを作る人は生木か、杉やヒノキ等の柔らかい木を選ぶと良いです。
スプーンにする材料を切り出す
まず初めに、スプーンの材料となる木をノコギリで切り出します。
次に「切り出しイメージ」の様に匙面を3等分し、断面図の形に斧で切り出します。
ここで注意ですが、作りたいスプーンのサイズよりも大きめに切り出してください。
なぜなら、丁度のサイズで切り出してしまうと、手直しが出来ません。また、あまり小さいと斧が使い辛く、危険です。
作りたいスプーンのサイズよりも大き目に切り出す。
スプーンのデザイン
スプーンのデザインを行います。
匙面はコンパスを使うと綺麗な曲線が描けます。
ノコギリで切れ込みを入れる
持ち手と匙面の間にノコギリで切れ目を左右それぞれ2か所ずつ入れます。
これは、斧を使用するときに力余って匙面まで切ってしまうのを避ける為に行います。
アックスワーク
斧を使って、削っていきます。
この作業で出来るだけ完成形に近づけておくと、今後のナイフワークが楽になります。
スプーン作りの中でも危険な作業になるので、十分注意してください。
ナイフワーク
2種類のナイフを使って整形していきます。
木には木目があるので、削りやすい方向と削りにくい方向があります。
削りにくい方向に削ってしまうと、ナイフが食い込んでしまいます。
下の図を参考にナイフを動かすと効率良く削ることが出来ます。
ストレートナイフで削る
ストレートナイフで外形を削っていきます。
僕はモーラナイフの#106を主に使用しています。
まずはこの1本!といったナイフです。
価格も安く、良く切れます。
フックナイフで削る
匙面は普通のナイフでは削れないので「フックナイフ」という特殊なナイフを使用します。
フックナイフは色々な曲がり方のナイフがありますが、僕は#163(両刃)、#164(片刃)等を使用しています。
まずは#164(片刃)を選べば良いと思います。こちらには右利き左利き用があるので、自分に合った物を使用してください。
削り始めは木目に直交して削ると削りやすいです。(上の図の上下の動き)
仕上げは木目方向に削ることで滑らかな仕上がりになります。(上の図の左右の動き)
仕上げ
細かい部分の修整をしていきます。
この際は、良く研いだナイフで行うと、削った面が滑らかになります。これにより、エッジの効いたシャープな感じのスプーンになります。
まだ慣れていないうちは、紙やすりを使用すると細かい部分を簡単に修正できるので、おすすめです。完成後はナイフ仕上げに比べて優しく、柔らかい感じのスプーンになります。
オイルフィニッシュ
最後にオイルを塗ります。
これはオイルを塗ることでスプーンの木目を活かし、スプーンを保護する目的があります。
くるみ油やえごま油のような乾性油や、サラダ油やオリーブオイルなどの不乾性油があります。
どちらを使用してもいいと思いますが、乾性油を使用しています。
乾性油は塗った後のべた付きが少ないのでおすすめです。
どちらにせよ、日常的にお手入れをしてあげることで、スプーンが長持ちします。
洗ったら、水気を切って、乾いたらオイルを塗ってあげるようにしましょう。
食洗器には入れないようにしましょう。
僕が実際に使用している、おすすめオイルはこちら。
最後に
今回は、僕のスプーンの作り方を紹介しました。
自分で作ったスプーンで食べる食事は格別です。
また、家族や友人にプレゼントしても、とても喜ばれると思うので挑戦してみてください。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
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